部屋のスピーカーセッティングを変更したことで、劇的に音が良くなったのでレポートします。
これまでも試行錯誤しながらスピーカーのセッティングを調節してきました。しかしモニターディスプレイを大きくしたため事で、センターの音が分かりづらくなりました。ベースは聞こえるけど、キックが分かりにくい。左右のバランスも音もわかりにくい。全体的なバランスが悪くなってしまいました。
現状の説明と問題点
簡単に現在の状況と、問題点と思われる所を書きます。
【スピーカーの設置方法】
現在のスピーカーの位置はリスニングポイントから二等辺三角形になるように設定していますいます。
右の壁にスピーカーがよっていますが、部屋の反響が左より右の方が少ないのからです。
【現状の問題点と思われる所】
スピーカーとディスプレイが近い。
スピーカーと後ろの壁が近い。
【使用機材】
スピーカー:ADAM A7X
スピーカーケーブル:KLOTZ MC5000 TRS-XLRオス 1.5m
オーディオインターフェイス:UNIVEERSAL AUDIO apollo twin mk2 Duo
各種電源:全て購入時に付属している物
電源を繋いでいるコンセント:スピーカーは壁のコンセント、オーディオインターフェイスは電源タップに繋いでいます。
【スピーカースタンドについて】
①ISO ACOUSTICS
これは最初に購入したスタンド。その当時は見た目で判断して購入。役割はスピーカーから出る振動を吸収する事と、カッコいいのでモチベーションが上がる事。
②コンクリートブロック
低音を吸収してくれます。こちらはマスタリングエンジニア”森崎 雅人”さんのオススメで導入しました。
③板
ただの板です。こちらも森崎さんのオススメで導入。スタンドとコンクリートブロックで吸収されすぎてしまった振動を前に出して、アタック感を出してくれます。
余談ですが、板を置いた際はあまりの音の変わりように驚きました。「板ってすげぇ。」と驚きましたが、ただ板が良いのではなく、スタンドやスピーカーの配置などに板が組み合わさって音が良くなったのだと思います。
解決方法
今回はディスプレイとスピーカーの位置を離す事。そして以前からやってみたかったスピーカーと壁の距離を離す。ということをやっていきます。それによってどう音が変化するでしょうか。
実行
スピーカーを置いている机ごと壁から離します。
どのくらい机を動かすかは、こちらのサイトを参考にしました。
参考にしたサイトにも書いてある通り、手を叩いて部屋の反響が少ない場所を探します。部屋の真ん中あたりが一番音が反響しなかったので、そこをリスニングポイントに決めました。
ちなみに壁飾ってあるレーベルのフラッグが、吸音効果に関係していることがわかりました。参考にしたサイトにも載っている通り新聞紙などの柔らかいものは、吸音効果があるのだと思います。
移動終了しました。早速聞いてみます。
「!!め、めっちゃ良くなってる。」
移動する前と後では圧倒的に音が良くなりました。センターにある楽器がわかりやすくなったことで、キックとベースが分離し、キックは前に出て、ベースもしっかり鳴っている。その為かボーカルも聴きやすくなりました。
センターがわかりやすくなったので、左と右のバランスもやや改善しました。
ですが暫く聴いていると、キックが物足りないと感じました。アダムに付いている低音の設定を− 6まで下げて使っていましたので、− 1まで上げてみます。
しかし-1では低音が出すぎてバランスが悪くなってしまいました。続いて− 2.5に下げます。今度はまた物足りなくなりました。− 1.5にします。低音もしっかり聞こえて、他の音の邪魔もしていません。ちょうど良さそうです。しかしこの辺は後々変更するかもしれません。
音の変化を踏まえて、更に調整をしていきます。
ディスプレイとスピーカーは近くない方が良いようなので限界まで離します。そしてディスプレイをスピーカーより下げます。
聴いてみましょう。
キックとベースの輪郭が更にハッキリ聞こえるようになり、ボーカルの音が聴きやすくなりました。またその他の楽器の音像もより見えるようになりました。
ここで、センターの音像をもっとはっきりできそうな感じがしたので、でスピーカの角度を変えてみます。
スピーカーの内側の角を机の端へ5mmほど近づけて、内向になるように角度をつけました。それによりセンターの楽器の音像がよりくっきり聞こえるようになりました。
最後に吸音材の位置を微調節して部屋鳴りを調節します。
こんな感じで調節しました。それほど大きく変化したわけではないですが、低音がより出るようになったので、出過ぎた低音を吸音材で吸収されるように調節しています。それによって左右の音像も更にわかり易くなりました。
そして驚いた事に吸音材が一枚いらなくなりました。スピーカーの位置を調節することで吸音材がいらなくなるとは。やはりスピーカーの位置は重要ですね。
今回はこれで終了です。十分すぎるほど出音が向上しました。何度も聞いたことのある曲でも、別の曲のように聞こえます。
Radioheadの”Daydreaming”ではピアノの音に感動し、James Blakeの”Limit To Your Love”では低音に息を呑みました。Billie Irishの”Bad Guy”の低音も今まで以上に聞こえるようになり、ローエンドの凄さを実感。
ボーカルが入っている音数の少ない曲では、目を閉じるとボーカルの姿がうっすら目の前に現れます。
スピーカーセッティングはミュージシャンだけでなく、音楽を聴く人にとっても素晴らしい音楽体験をさせてくれる技術です。この記事がそんな人々の参考になればと思います。
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